大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(オ)36 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人荊木一久の上告理由(後記)について。

所論第一点は、原判決の審理不尽及び理由にくいちがいがあることを主張するの

であるが、原判決の理由全文を通じ特に 所論摘示の部分を精読してみると、上告

人はDに対し被上告人から本件売買代金を取り立てる一般的代理権を与えたとは認

められないが、右Dが被上告人に対し代金を請求し被上告人がこれを支払うにおい

ては、上告人の代理としてこれを受領する権限を与えたという趣旨を判示したこと

が明らかに認められ、取立の委任と弁済受領の権限授与とは別個の事実であるから

なんら所論のような理由のくいちがいはなく、また原判決は上告人は右の範囲にお

いてDに代理権を与えたと認定したのであるから、所論のように被上告人に過失が

あつたかどうかを審理する必要はなかつたものであつて、判断の遺脱も審理不尽も

認められない。その他第二点ないし第六点の論旨は結局原審の証拠の取捨判断又は

事実認定を非難するのであつて、「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例

に関する法律」一号ないし三号のいずれにも当らず、また「法令の解釈に関する重

要な主張を含む」ものとも認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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